gumi上場に対する違和感
ソーシャルゲーム会社のgumiが12月18日に上場予定とのニュース。
2014年の大型上場ということで話題だが、個人的にはこれには違和感がアリアリなんだけれど、この違和感の正体は何だろうか?
とりあえず以下の3点ほどかな。
(1)ヒットゲームが1本だけしか無い点。
ヒットしているゲームは子会社エイリムが開発した「ブレイブフロンティア」のみ。
しかも、すでに古いゲームなので、日本のみならず海外でも落ち込み始めている点。
(2)上場後に既存株主の大多数が逃げる点。
上場時に流出される株式数は13,647,200株(OA含む)となり、上場時の株式数に対して44.8%(OA含む)となるようだが、こんなに多くの既存株主が逃げてしまうのには大いに違和感がある。
というか、逃げてしまえ~という内部事情を知っているから?と勘ぐりたくなる。
つい最近、7月4日にWiLが運営するファンド等を割当先とする第三者割当増資で総額50億円を調達したばかりだが、なんだろうこの出来レース感。
(3)時価総額1千億円~っ?
上述の通り、唯一の(古い)ヒットゲームが落ち目になっていて、約半数の既存株主が上場時に脱兎のごとく逃げる会社の時価総額が1千億円!というのが最大の違和感。
確かにゲームソフトのビジネスは1本当たったとしても、2本目も当てるというのは至難の業だとは思う。
しかもgumiの場合は、たまたま買収した子会社エイリムのヒット作であって、gumiが育てた子会社でもなければgumi本体の開発タイトルでもないので、2本目のヒットを出すのはもっと遠いだろうなと想像する次第。
この会社が上場後、株価が上がるという絵が見えない。
とすると、何が起きるかというと
- 上場後にgumiの株を買った投資家が大損
- ソーシャルゲーム会社の上場というもののイメージが悪くなる
- VCであるWiLのイメージも悪くなる(上場直後にWiLが逃げないにしても)
となるんじゃないかな~、なんかいつか来た道を思い起こすなぁ~、懲りないなぁ~などと思うのである。
さて、過去と現在の話しはこれぐらいにして、未来の話しをするとすると、ゲーム1本が当たったとして連続してゲームがヒットするのは至難の業。「パズドラ」の次は?「モンスト」の次は?同じ会社から前回を上回るような連続ヒット?
gumiが上場後に1千億円以上の価値があると信じてこの会社の株を買う人がどのぐらいいるのか、これは是非ウォッチしてみたい。